えんがわフェスタ2013
この未来という言葉。
実行委員会で意見を出し合っている時は、共通のテーマとして取り上げるのは難しいのではないかという意見がありました。
なぜなら、未来と聞いて思い浮かべるものは人によって様々だからです。
ただ、今の時代において、未来を描くということはとても大切なことではないかというところでは一致していました。
どの世代でも共通して描ける未来、、それを考えていく中で出てきたのが、
この「ちょっと先」という言葉なんですね。
10年、20年となるとなかなか想像できなくても、
1年、3年、5年くらいならまだ想像できる。
今となりにいる人と、先のことについて一緒に話すことができる。
そんなちょっと先の未来を描くことを考えながら、それぞれの世代が参加しやすいように、分科会のテーマを決めました。
当日の様子を簡単に紹介したいと思います。
今回のえんがわフェスタがどんなものかというところはこちらで↓
えんがわフェスタ2013 3月17日(日)開催 まず最初は、オープニング全体会
「ちょっと昔の調布を考える」〜昭和20年代の記録映像・ジオラマ・語りが伝える調布〜
未来を考える前に、まずは少し戻って、ちょっと昔がどうだったのか、、
昭和20年代の調布の記録映像を観てから、その当時を知る方に話を聞きました。

映像は15分くらいの短いものなんですが、これがなかなか面白いというか、へぇ〜とついつい見入ってしまうんですよね。
今でも畑があったりと自然が残る調布ですが、
これが調布!?
と思わず声に出してしまうような場面もありました。
つつじヶ丘駅は、当時は金子駅という名前だったそうです。
その後は、このジオラマ→詳しくは
えんがわだより2月号へ

ジオラマを作った上布田自治会の方に、当時の様子などをお聞きしました。


当時の調布駅は、今の調布銀座の辺りにあったそうです。
それを今の場所に移すこと、それと多摩川を渡る路線を通すために拡張工事が必要だということもあり、それに伴い第一小学校も今の場所に移され、それを機に、急速に町が変わっていったそうです。
お話の中で、「絆って結果なんです」という言葉がありました。
なぜ絆ができるのか、それがまちづくりの根本だとも。
その絆の原点として「よしみ」があると。
隣近所のよしみ
少しわずらわしくありながらも、でもどこか暖かい。
なんだかんだ言いながらも、それによるつながりが、今思い返してみると、とても大切なものであったと。
この後は3つの分科会に分かれました。
第1分科会
目指せ!幸福度日本一 ちょうふ国大統領選挙〜みんなでつくろう幸せのマニフェスト〜
今回出てきた候補は3人。
それぞれの大統領候補にプレゼンしてもらいました。


そして投票が行なわれ、、


因みに投票用紙はこんなものを使いました。

見事当選したのは、、

どうですか!?この見事な顔!
笑顔日本一!OPEN THE DOOR!!調布で今、笑顔が減っている。
例えば上で紹介したジオラマの時代、昭和20年〜、
甲州街道(現在の旧甲州街道)では、朝の開店準備の時に、ドアを開けたところで丁度、通学途中の小学生が前を通り、「おはよう!」と声をかけていたそうです。
そうすると、その小学生たちからも、「おはよう!」と返ってきていたようです。
それが今では閉まっている店が増え、声をかける人も少なくなってしまったそうです。
その当時を知っている人が、「おはよう!」と声をかけても返事はなく、寂しさを感じていました。
それでも声をかけ続け、半年くらい経つとやっと、「おはよう!」と子どもたちが返してくれるようになったそうです。
閉まっている店を再び開店させることは難しいけれど、ただドアを開けてもらうことならできるかもしれない。
朝の登校の時間、少しの間ドアを開けてもらって、前を通る子どもたち、また大人たちに、
「おはよう!」と声をかける。
そこで笑顔が生まれる。
そんなやり取りを繰り返しながら笑顔を増やしていき、町にいる人たちの存在を、お互いに心に留めておく。
調布駅は地下化により開発が進んでいます。
新しい建物や店が増えて、便利になっていくのでしょう。
でも、子どもの時に毎日通っていた道で、毎日「おはよう!」と声をかけてくれた人がいて、、
そういえばあそこにもお店があったな。
あの人は元気にしてるかな
ちょっと行ってみようかな
と、そういう流れが作れたらということも考えているようです。
投票で多数を獲得して、見事大統領に選ばれました!
おめでとうございます。
第2分科会
ワカモノ×コーチング コーチングとは、
「目標を達成するために必要となる能力や行動をコミュニケーションによって引き出す能力開発法」のことを言います。
当日の様子です。

この分科会は全2回の連続講座になっていて、第1回はえんがわフェスタのプレ企画として3月6日に行われました。
えんがわフェスタ2013「ワカモノ×コーチング」プレ企画!参加者からは、、
自分が意図していたところに立ち返ることが大事だと思った。
またそれを意識してやっていくことができそうだという言葉がありました。
第3分科会
ちょっと先の未来を考えませんか?〜高齢者と高齢者を支える人の「生きがい」と「つながり」〜
高齢者の方々が生き生きとくらしていける社会とはどんなものか
高齢者の介護する人たちも生き生きと暮らしていける社会とはどんなものか。
というのをキーワードに、生き生きと活動している高齢者を代表して、調布市ソフトボール連盟の方にお話を聞き、その後は各団体の方を交えてリレートークを行いました。

何年か前に、66歳の方が参加されるということがあったそうです。
その方は70歳を超えた今でも元気にソフトボールを続けていて、顔の色艶まで良くなっているような感じもあるそうです。
活動を休まず続けていたことが、人をこんなにも元気にさせるのかと思ったそうです。
孤独や孤立をなくしていくために、たとえ少人数でも良いから活動を続けていく、生きがいを見つけていくということがとても大事だというお話でした。
話し合いの中で、見えないところで一人になっているということが出てきました。
そういう人たちにアプローチをしてつながっていく、そのためにはどうすれば良いのか。
まだ答えが出ないところもありますが、これを始まりとして、活動を続けていくことが大事ですね。

そして最後に、クロージング全体会
ちょっと先の未来を描こう各分科会での話し合いを共有し、調布の「ちょっと先の未来」についてディスカッションしました。

発表を終えて見えてきたものは、「人」というキーワード。
人のつながり、人のありかた
そういったものをどう作っていくのかというのが、共通のテーマであったような気がします。
この後は各分科会の参加者にも話を聞き、最後はやはりこの人

大統領はみんなの顔をぐるっと見回してから、今自分が見ている景色の中に笑顔がいっぱいあり、こんな笑顔が続いていくように活動をしていきたいという言葉をいただきました。
地域の中で人が寄り集まって、いろんな意見を交わしていく。
考え方は人それぞれで違う部分がたくさんある。
これが違う、あれも違う、でもそれは一緒だよね。
そういう共感をどう作っていくのか、そういう拠点に市民活動支援センターはなりたいということで開催しているこのえんがわフェスタ。
私たち市民が、一歩一歩、人のつながりをつくりながら考えていくということ、
なかなか今を見ることができない現状の中でも、ちょっと先の未来を描いていくことが大事だということが感じられた一日だったと思います。
↑で紹介したジオラマですが、当日は常に会場の真ん中に置いてあり、あれこれと話しながら小さな建物に見入る姿がたくさん見られました。
このジオラマの他に、実はもう一つ、展示されているものがありました。
それがこれです。

「ちょっと昔の甲州街道」ということで、調布〜国領までの旧甲州街道を写真で再現してみました。

2列になっているのですが、上がまだ甲州街道だった頃、下が現在の旧甲州街道になっています。
壁側には南側のお店の写真、パネル側には北側のお店の写真が並び、
足跡に沿って歩いて行くと、、当時と今とを見比べながら、まるで実際に街道を歩いているかのような気分になります。
これも上布田自治会の方たちが作られたものです。
パネルはイベントの後に片付けてしまいましたが、写真は4月末まで市民活動支援センターに展示されていますので、是非観に来てください。

もちろんジオラマもあります。

実は、、第1分科会の大統領選挙ですが、
ちょうふ国の選挙ということで、この日は国王と王妃もいたのです。

ちょっと変わった格好をしていますが、これはブータンの服で、市民の方からお借りしました。
ありがとうございました。

(K.H)